ルール小ネタ 二刀流

 今回は『ウォーハンマーRPG』のルールの小ネタなど。題材は、“二刀流”です。


 『ウォーハンマーRPG』において接近戦闘を行なう場合、“二刀流”なのがスタンダードでしょう。もっとも“二刀流”といっても、剣を2本装備するのではなく、片手武器と盾が一番オーソドックスでしょうが。

 “二刀流”の最大のメリットといえば、1ラウンドに1回、逆手(利き腕でない手)の武器を使用してフリー・アクションで「受け流し」が行なえることです。このシステムのデッドリーな戦闘において、PCが行なえる防御手段は限られています。その中でもっともハードルが低くて、また効果が大きいのが、これではないでしょうか? 戦闘系ではない初期キャリアでも、初期アイテムの片手用武器を右手に、ダガーを左手に持てば、3〜4割程度の確率で敵の攻撃を無効化できるのですから。

 ただ、フリーの受け流しで注意が必要なのは、“二刀流”の状態、つまり両手に1本ずつ武器を持ち、それが使用可能な状態でなければ、行なうことができないということです。なので、右手に武器を持たず左手に盾だけ持っていても、「受け流し」を行なうのには「受け流し準備」のアクションが必要になります。また、両手に1本ずつ武器を持っていても、クリティカル効果などで片腕が使用不可能になったら、フリーの受け流しが行えなくなると判断するのが妥当でしょうね。

 PCが腕の立つ剣士と戦う場合、敵を“二刀流”の状態にさせないことで、フリー受け流しを封じるという戦略が効果的な場合もあります。例えば、複数のPCが腕の立つ剣士1名と戦う場合、敏捷力の高いPC(例えば、ハーフリング軽戦士でも?!)が「武器落とし」を試みるのも手かもしれません。行動遅延で相手の後に行動し、「武器落とし」が成功すれば他のPCたちがラッシュをかけられるかも知れません。また、敵が《早抜き》を持っていない限り、「連続攻撃」をされる心配がなくなるのも大きなメリットですね。「武器落とし」以外にも、初歩魔術の『落とせ』も有効ですね。

 後、フリーの受け流しについて、案外知られていないと思える点は、逆手で「受け流し」を行なう際には−20%のペナルティを受けないという点です。基本ルールP.134には「逆手による攻撃では、【武器技術度】に−20%のペナルティが課せられる(原文:Attack from a secondary hand suffer a -20% Weapon Skill penalty.)とあります。攻撃と限定されているので、「受け流し」のための【武器技術度】にはペナルティがかからない解釈するのが妥当だと思います。

 これらのルールは、自分は最初色々誤解していまして、セッションを通じて発見していったものです。やはり、ルールブックを読むだけではなく、実際プレイしないと判らないことも多いですよね(自分のルール把握が大雑把なだけかもしれませんが)?