『やばんのしょ』

 D&D4版の『Preimal Power』(和名は『野蛮の書』じゃなくてたぶん『原始の書』。以下『PP』)を入手しました。Amazonで予約していたらKonozamaをくらいまして、11月過ぎに遅れますってメールが来た2日後に発送完了の連絡が。どれだけ、ツンデレやねん……。


 まあ、『プレイヤーズ・ハンドブックⅡ』が発売されて原始系を使い始めた方も少ないと思いますので、軽く紹介していこうと思います。例によって訳語は適当なもので、公式でもなんでもないです。


 まずは、自分の持ちキャラのバーバリアン。他のパワー本と異なり、『PP』ではクラス毎に2〜3ページのフレイバー文章が追加されています。これはキャラクター像を深めるためによい変更点ですね。コラムにも「文明化されたバーバリアン」(Civilized Barbarians)とかがあります。要は戦闘時に獣の如く闘っても、それ以外の時は文明的というか知的な行動をとる者もいるよという感じの内容ですね。バーバリアンだからって宿屋で野宿しようとしたり、頭空っぽな行動をしたり、すぐ暴力に訴えかけようとしたりする必要がないということですね。さらに言えば、ハーフオークでかつバーバリアンだからって初対面のNPCに「ハラヘッタ、オマエクウ」みたいなロールプレイをする困ったチャンが向こうでもいてその対策かなとかも思います。あ、ちなみにおいらのバーバリアンは充分に“知的”ですので、自戒を込めて書いているのではないですヨ。

 ルール面では新たなタイプが2つ追加。Thunderborn Barbarian(雷人のバーバリアン)とWhirling Barbarian(旋風斬りのバーバリアン)です。前者が雷の如き雄叫びをあげ、周りの敵に[雷鳴]ダメージを与える者。後者は2本の武器で敵を攻撃しながら戦場を駆け巡るタイプです。ルール的には敵を重傷か倒したら2マスのシフトが行えます。無限界パワーに2刀流専用なものが追加されており、目標にヒットを与えたら目標以外の隣接中の敵に副武器のダメージを問答無用で与えるというものです。ボスの取り巻きを攻撃しつつボスにもダメージをいれるとか結構使えるかも? 雷人用にも敵にヒットを与えたら、目標を含む噴射3の範囲で、目標以外の敵に[雷鳴]ダメージを与えるという無限界パワーが追加されています。バーバリアンは雑魚掃討能力に乏しかったのでこれはありがたいですね。滾る血のタイプでも、これで目の前の雑魚を一掃しつつスウィフト・チャージで本命に突撃みたいなことも可能ですね。持ちキャラは再訓練でこれを取る予定です(笑)。


 次はウォーデン。この前、4レベルのドワーフ・大地のウォーデンをプレイしましたが、このクラスも楽しいですね。不屈のタフガイという感じでいかにも防御役でした。新たなタイプとしてLife Warden(生命のウォーデン)とStorm Warden(嵐のウォーデン)です。前者は底力を使用したら味方1名も回復力を1回使えて、かつセーヴィング・スローも1回行なえるというものです。治癒能力をもった防御役はパラディンのみでしたが、こっちもなかなかのものですね。底力の使い時が悩ましいかもしれませんが。後、無限回で隣接する味方に一時的ヒット・ポイントを与えるものも追加されています。ドーワフ・ウォーデンを再構築でこれに変更する予定です(笑)。続いて嵐の方ですが、こちらは底力を使用したら周りの敵をマークし、隣接する敵を“減速状態”にするものです。傷つきながらも敵を引きつけ続けるとか格好よいですね。

 続いてドルイドとシャーマン。ドルイドにSwarm Druid(大群のドルイド)が追加。これは、何と一匹ではなくて動物の群れに変身できます。つまり、蛙や鼠の大群に変身可能(笑)。色々凄い。流石に玄人向けのテクニカルなクラスだけあります。後、一日毎パワーに召喚系が追加されています。1レベルだと猪か巨大ガマ、狼が召喚可能。これもドルイドらしくてよいですね。シャーマンはEagle Shaman(鷲のシャーマン)とWorld Speaker Shaman(自然の声のシャーマン)が追加。前者の精霊の相棒はもちろん鷲で、敵の遮蔽を無効化したり、敵を味方に最短距離扱いにさせたりでき、ウォーロックや弓レンジャーは特にありがたいでしょうね。後者の精霊の相棒は敵の移動を妨げて、仲間の移動を助けるというものです。特技ではヒーリング・スピリットの際に、セーヴィング・スローも1回行なえるというものも追加。いいですね。

 これ以外に、原始の精霊についてなどの説明に多くのページを割いています。これらはなかなかディティールがよく判らなかったので助かります。これは、じっくり読んで行こうと思っています。原始系の背景も追加。原始系クラスのジェナシって設定的にありえるかとか、そういう疑問の答えにもなっていますね、これ。


 とりあえず、『PP』で『PHBⅡ』までのクラスのパワー本は出そろいましたね。でも、来年には『Martial PowerⅡ』(『武勇の書Ⅱ』)が発売されます。さらに、『PHBⅢ』が発売され、新たなパワー源を含めた新クラスが追加されます。自分の把握している範囲では、サイオニック系として制御役のサイオンと撃破役のモンク(?!)。シャドウフェルの影のパワー源のクラスとして撃破役のアサシン。原始系もシーカーという制御役の弓使いが追加。矢を放った敵に隣接する相手に[毒]ダメージを追加で与えるとかそういう感じです。

 4版の各クラスはそれぞれ特徴的だけど、難しそうでとても扱えそうにないみたいなものがないのがよいですね。使い心地はどうかとか、とりあえず1回は試してみようかなとか思います。ま、ネックはそれほど色々なキャラでセッションできないってことですね。熱闘型ファイターもいつか使ってみたいなぁ。