『Game Link』と『ダンジョン・ロード』

 今回は自分の関わったボードゲーム関連のお仕事の紹介になります。

 まずは、『Game Link Vol.4』です。


Game Link Vol.4

Game Link Vol.4


 これは、「ユーザー、ショップ、メーカーをリンクするボードゲーム情報誌 日本と世界のゲーム業界をリンクするボードゲーム情報誌」をコンセプトにした専門誌です。各ボードゲームの紹介や解析だけでなく、ボードゲームの本場であるドイツのゲーム事情やら、インスト(ルール説明のためのサマリー)の作成指南など、骨太な記事を扱っています。また、オリジナルのボードゲームも付録とついてくるという充実ぶりです。


 待兼翻訳チームは戦鎚傭兵団という名前で2ページのコラムを担当しており、今回は自分がメイン記事を担当させていただきました。テーマは“アナログゲームのオンライン化”についてです。PCゲームとかの話ではなく、アナログゲームをウェブなどの通信機能を使ってプレイする話についてです。TRPGならオンラインセッションになりますね。これらについて、情報提供と普段考えているようなことを書かせていただきました。


 ボードゲーム関連の雑誌なのでTRPG関係についてはあまり言及できませんでしたので、そこら辺を少し。米国ではiPadなどで閲覧可能なPDFのルールブックが増え、その次の段階として本をそのままPDF化したものではなくiPadなどのインターフェイスで閲覧しやすい形態に変化していくのかなとか思っています。その後は、マップ表示機能つけたり、通信機能を使ったりするのもでるかも?

 日本ではiPadなどよりも、PSPなどの携帯ゲーム機を使用した新しい形のTRPGがでるかなとか思っています。


 現在、2GのUSBメモリが千円程度で買えるなど、数年前では考えられないことになっていますね。通信技術などが発達し、普及すれば、ゲームが新たな形態に変化していって当然ですね。10年後のTRPGって自分たちでは想像できないものになっていることも充分ありえますよね。



 続きまして、翻訳のお手伝いをさせていただいたボードゲームの『ダンジョン・ロード』です。


ダンジョン・ロード (日本語版)

ダンジョン・ロード (日本語版)


 これは、プレイヤー各人がダンジョンの経営者となって、誰が一番すごいダンジョンをつくるかを競うというユーモアにあふれたゲームです。

 ただ、ゲームの内容はかなりシビアですね。ダンジョンを建設し、襲い掛かる冒険者を撃退、そしてまた拡張って流れですが、強力なモンスターや罠を設置すると悪名が高まるのですね。悪名が高まるとより強力な冒険者がやってくるだけでなく、最強最悪の冒険者であるパラディンを引き寄せるのですね。しかし、このパラディンは倒すと高得点。他人に弱らせてもらったパラディンを、自分の悪名を高めて引き寄せて倒すとかもありです。プレイヤーの足の引っ張り合いが大変熱いゲームとのことです。


 翻訳に関してはユーモアあふれるものにしようと力をいれています。モンスターの執事が登場するのですが、やはり魔王に仕える燕尾服を着た執事の口調は「〜ざます」ですよね。ここら辺は凝らせてもらいました。

 まあ、ダンジョン建設の労働力に、給料1回あげたら喜んでずっと働き続けるインプがいるのですが、これを「社畜小悪魔」にしましょうと提案したところ、これは流石に却下されましたw