『Orcs of Stonefang Pass』をプレイしました!
今回は久しぶりにD&D4版について。5版に移行していったらなかなか遊べなくなるんじゃと思い、前々からやろうと思っていたシナリオ『Orcs of Stonefang Pass』のDMをしました。
Orcs of Stonefang Pass: Adventure HS2 for 4th Edition D&D
- 作者: Logan Bonner
- 出版社/メーカー: Wizards of the Coast
- 発売日: 2010/07/20
- メディア: ペーパーバック
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本作はHSシリーズというシナリオラインのものです。このシリーズの1作目の1レベルシナリオ『The Slaying Stone』は3年前に紹介させてもらいました。
http://d.hatena.ne.jp/Yasujirou/20110413/1302698084
『The Slaying Stone』は、ゴブリンに占領されてしまった都市に潜入し、危険な秘宝を回収するってシナリオでした。テーマが判り易く、シナリオが調整しやすい構造になっており、自分の中で評価は高いです。D&D4版はこんなことをするんだということを、戦闘以外も含めて提示できていると思っています。
今回の『Orcs of Stonefang Pass』は、『The Slaying Stone』に続く2作目になります。
ストーリーの概要ですが、表題のとおりオークとの戦いになります。交易路の要所であるStonefang Pass(岩牙峠)のトンネル。ここにはドワーフが住んでいたが、氏族間でのゴタゴタの隙を突かれて“くり抜き目玉”部族のオークどもに占領されてしまった。命からがらふもとの町まで逃げてきたグリントシールド氏族の王子は、トンネルの奪回をPCたちに依頼するって感じです。前作に“くり抜き目玉”部族のオークが登場しており、ここがつながっているわけですが、本作だけでも十分に遊べます。
対象レベルは5です。1作目が基本的なものとしたら、こちらは応用的な作りが増えており、もちろんオークと延々戦闘するシナリオってレベルではありません。捻りがきいた遭遇が多く、仕掛けのあるものが多めです。こういう、変化球もできますという提示なんでしょうね。また、ストーリーもオーク退治に終わらず、より大きな展開が待っています。
1レベル対象の前作は、英雄級とはこんなことをするという提示の意味合いも強かったと思います。悲劇に見舞われた都市をこれからどうにかしていく、その英雄のひとりが君だという感じです。そして、今回は5レベル。英雄級の折り返し地点として、伝説級を見据えたものになっています。話のスケールが伝説、例えば1匹のドラゴンが町を壊滅させたとか、一国を揺るがした凶事などのスケールの話にリンクしていくのですね。ネタばれになるので具体的には言及できませんが、まさしく伝説に今後PCたちが関わっていく、そんなスケール感を提示するシナリオになっています。8レベルくらいのシナリオでは伝説級のボスがでてきてもおかしくないので、5レベル辺りから風呂敷を広げるって感じなんでしょうね。
話のスケールもレベルアップしていくことを実感できる続編になていると思います。ただ、HSシリーズはエッセンシャルの展開によって、2作しかでていないのが返す返すも残念です。3本目がで出ていたら、「これが、伝説級だ!」って感じのシナリオになっていたかと思います。
幸い、本作はPDF販売されており、入手も簡単になっています。36ページのショート・シナリオで、数遭遇カットしたら5〜6時間でプレイできる感じですよ!